ノーベル物理学賞の小林誠先生に、物理に入るきっかけの本を伺った

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GoogleのScience Jamという、企画にお手伝いする関係から、なんとノーベル物理学書を2008年に受賞された小林誠先生のお話を、高エネルギー加速器研究機構で、伺えました。

小林 誠先生 小林 誠先生

このイベントは高校生が対象で、その講演の後に、高校生の「物理を行うきっかけは」との質問の中で、先生は以下の本を紹介されたのでした。

「物理学はいかに創られたか」 「物理学はいかに創られたか」

それは、「物理学はいかに創られたか」という、本である。この本の著者の一人は誰でも知っているアインシュタイン博士であり、したがってこの本も50年以上も前に書かれた本である。

このような入門書は、今回の小林先生の講義同様に難しさが伴う。それは、なるべく専門用語を使わず、数式も使わず説明しないといけない点である。私は、この本を読んだことがないので、これから早速、読んでみようと思う。

物理と数学は、非常に関係の深い学問であり、数学者として。そして、本当の専門家は自分の領域を簡単に解説できないといけないと私自信も常に思っているからである。

正確には、この本は、上下2冊にわかれている。内容は、きっと知的好奇心をくすぐる内容だろう。自分ためにも、また自分のお子様が高校生程度で、科学が好きなであれば、薦めてみるのはいかがだろうか。

本の詳細:

物理学はいかに創られたか(上) (岩波新書)
アインシュタイン (著), インフェルト (著), 石原 純 (翻訳)

物理学はいかに創られたか(下) (岩波新書)
アインシュタイン (著), インフェルト (著), 石原 純 (翻訳)

マーケティングのデータ分析の次は、モデル作り、そしてコンピューターへの移植(自動化)だ!

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データ分析と数学を基にしたマーケティングの実践」という、2015年9月1日のセミナーに登壇します。このセミナー「日経ビッグデーター」編集長の杉本さんから、突然連絡があり、決まったセミナーである。

実は、今日の夕方このセミナーの打ち合わせを行うのであるが、なぜ、「マーケティング」「データ分析」「数学」が並ぶのかを少し説明したい。

マーケティングの領域で、Big Dataの話が出てから数年が経過しました。2011年に、鈴木 良介さんの「ビッグデータビジネスの時代 堅実にイノベーションを生み出すポスト・クラウドの戦略」の本が出版され、早速購入して、マーケティングにBig Dataの波が来そうなことを感じました。そして、Web広告研究会でも、Big Dataに関する研究会が発足して、すぐにトーマス・H・ダベンポートさんらが書いた「分析力を武器とする企業」とそれらをまとめた、「分析力を駆使する企業 発展の五段階」を、皆で読んだものです。

この本の中の発展の5段階とは、

  1. 分析力に劣る。データ、スキル、経営陣の関与など分析の必須条件が一つ以上欠けている
  2. 限定的。統一が取れていない、戦略ターゲットが絞り込まれていない
  3. 組織的な強化に取り組む。プロジェクトは発足するがDELTAのいずれかの要素で躓く
  4. 分析力を備えている。それなりの成果をあげるが、競争優位には至っていない
  5. 分析力を武器にする企業になっている

である。現在の多くの企業では、「3」の状態ではないだろうか。ちなみに、ここのDELTAとは、

  • D: データ
  • E: エンタープライズ
  • L: リーダーシップ
  • T: ターゲット
  • A: アナリスト

である。ところで、データ分析の結果を企業の競争優位な状態や、武器にするにはどうしたらよいだろうか。それは、データ分析から、普遍的な何かの理解が必要である。たとえば、「支配因子」「反応度合」などである。それらを理解するのに、「数学的な記述」「関数の理解」が重要だと私は考えており、「マーケティング」「データ文政」「数学」が並ぶと考えている。

「もっと産業界で数学使おうよ。文部科学省 数学イノベーション委員会に参加して」の記事でも書いたように、現在の科学・産業の発展に数学は少なからず貢献してきましたし、今後も貢献するでしょう。それは、数学という学問は、「科学全体の基盤言語」の形式を保有しているからです。データ分析で見えてきたことを、数式で記述する。そうすると、それが未来に続くのが、今回だけことなのか、そんなことが見えてくるのです。

データ分析と数学を基にしたマーケティングの実践」のセミナーの中では、実際に私が東大大学院の数学の授業の中で取り組んだマーケティングの事象のモデル作りの話を中心に、数理モデルを作るとなぜビジネスにも良いのかをお話しさせていただきたいと思っています。

そして、参加される皆さんには、マーケティング部門に「統計」に詳しい人に加え、「数学」に詳しい人を採用することが、大きなメリットになることを感じていただければと思います。

そして、実は数学にマーケティングがなれば、その先は、コンピューターのプログラムとして、マーケティングの業務の一部が自動化されるのです。そんな、将来の話もぜひ。

Super QB Joe Montanaを知っていますか?ピザのコマーシャルに、モンタナが。

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NFLのことは詳しくなくても、Joe Montana(ジョー・モンタナ)という、クオーターバック(QB)の名前を聞いたことのある人は多いのではないでしょうか?サンフランシスコ・49ersの名選手で、日本でもアメリカン・ボールというゲームで来日したこともある有名な選手です。

Joe Monana #16 当時のテレフォン・カード Joe Monana #16 当時のテレフォン・カード

でも多くに日本人には、三菱電機のコマーシャルにも出演していて、「どんなモンタナ」というコピーや、牧瀬里穂さんとの共演で覚えている方が多いのではないでしょうか。テレフォン・カードやVHSデッキということからも、かなり昔の話になりますけど。

この、Joe Montana(ジョー・モンタナ)さん、1980年代、90年代初期のSan Francisco 49ersの黄金期を築いた、Quarterbackで、Super Bowlに、第16、19、23、24回と、4回出場し、いずれも買ってしまうという神業を成し遂げた、名クオーターバックです。

そのJoe Montana(ジョー・モンタナ)が、今年のSuper Bowlの前後で、ピザの宣伝に出ていました。しかも、現代の名クオーターバックのデンバー・ブロンコスのペイトン・マニングと。

まずは、CMを見てみましょう。

この初老おじさんが、Joe Montana(ジョー・モンタナ)です。前の三菱電気のCMが、1991年頃の話ですから、それは、歳を感じるわけです。

このCMもう少しツッコミどころがあって、現役のPeyton Manning(ペイトン・マニング)に、不自然さを感じませんか?私が一番感じるのは、なんでジャージをジーンズにしまうの?Peyton Manning(ペイトン・マニング)の真面目さを感じる瞬間ですが、そこはそんなにかっちりしないほうが。

まぁ、こんな感じで、NFL選手は、アメリカではスターで、コマーシャルにもたくさん出ているというお話でした。

NFL 2015のトレーニング・キャンプがスタート。試合開始まで1ヶ月

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NFL(National Football League)の各チームのキャンプがスタートしました。

New York Jets の2015 Campから New York Jets の2015 Campから

ここでは、少しNFLファンのためではなく、Sports MarketingとしてのNFLのCampについて書きましょう。

NFLのキャンプ期間は非常に短く、約1ヶ月です。日本の野球のキャンプは、2/1スタートで、3月末に試合開始になりますから、それよりも短いです。NFLのキャンプのスケジュールは、全チーム当然公開されています。面白いのは、複数のチームでの合同キャンプもあります。

この期間の短さから、ファンの注目も集まり、各チームこのキャンプを公開しています。そして、各チームキャンプのファン用のツアーなども用意しています。例えば、New York Jetsのキャンプのチケット・ページを見てみましょう。キャンプににMicrosoft Surfaceのスポンサーもついいたりして、キャンプというイベントを最大活用しています。

もちろん、キャンプが始まると、NFLNETWORKという、NFLが保有の放送局でキャンプの番組が始まります。今、私もアメリカの放送をインターネットを使って見ています。TRAINING CAMP PRIMETIMEという、3時間のキャンプ番組では、全32チームの毎日のキャンプの情報を放送します。この番組のスポンサーは、三菱自動車です。

更に、キャンプ用の各チームのアパレルなど、チーム・グッズが作られ、一斉にOn Lineやキャンプ開場で販売されます。

そして、もう一つキャンプを魅力的にしているのは、選手には酷な話ですが、キャンプの1ヶ月間で、最初の3週間で、90人→75人、そして試合直前までに53人までに絞らないといけません。つまり、選手はサバイバル・ゲームに参加しています。ファンは、どの先週が残るか、残って欲しいかも注目なのです。

このように、NFLのTraining Campは、

  • 各チームはファンが楽しめるサービスを提供
  • リーグとしては、放送やグッズを使ってエンハンス
  • 魅力的な(酷な)選手のサバイバル・ゲームである

など、さまざまに考えられているのです。

日本の野球も、キャンプを最近はCATVで放映などしていますが、もっとファン獲得のため、話題作りのためにさまざま考えると活性化するのではないでしょうか?

本:「ザ・プラットフォーム:IT企業はなぜ世界を変えるのか?」。尾原さんの、グーグル、アップル、フェイスブックの解説がキレキレ

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この本の著者の尾原 和啓さんと初めて会ったのは、まだフィーチャフォンが会ったころ。つまり、2009年だっただろうか。ちょうどその頃は、iモードの話などを教えていただいたのですが、その時から、この人はキレキレだと思っていました。

そして、その尾原さんが「ザ・プラットフォーム:IT企業はなぜ世界を変えるのか?」という本を出版されたので、楽しく読むことにしました。

まず、この本では「プラットフォーム」というインターネットのサービスの概念の定義を行います。たとえば、グーグルの検索サービスは、実は誰からもアクセスされなくなると、いくらその検索サービスの質が良くても、価値がなくなります。これは、今までの「モノ」の価値とは大きくことなります。尾原さんは、この「プラットフォーム」の説明を丁寧に行います。

ザ・プラットフォーム―IT企業はなぜ世界を変えるのか? ザ・プラットフォーム―IT企業はなぜ世界を変えるのか?

そして、私が一番楽しく読み進んだのは第2章のプラットフォームの「共有価値観」--グーグル、アップル、フェイスブックを根本から読み解く です。グーグルの価値観とアップルの価値観は、大きく異なる説明の部分は、なんとなく感じていたことを、明確な言葉で記述しています。非常に、頭がすっきりします。キレキレです。

また第5章には、日本の企業「リークルート、iモード(NTT DoCoMo)、楽天」の哲学や、基本的な考え方が整理されています。ここは本人の経験も含まれています。

このように、この本はタイトルの「プラットフォーム」という無機質な言葉とは反対に、企業や、人と人の関係などが、最新事例とともに多く語られており、非常に刺激的な内容になっています。これから、企業に入る人や、企業を起こそうと思っている人は、大変参考になるのではないでしょうか。

本の詳細:

ザ・プラットフォーム―IT企業はなぜ世界を変えるのか?
(NHK出版新書 463) 新書 – 2015/6/9
尾原 和啓 (著)

本:「これからの広告」の教科書 を読んだ。広告担当者だけでなく、Brand Managerにも多くのヒントが。

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佐藤達郎 先生佐藤達郎先生の「これからの広告」の教科書を、さっそく読まさせていただきました。この本、「広告」と書いてあるので、広告の担当者がメインに思われるかもしれませんが、内容はコミュニケーション設計の話が中心で、ブランド・マネージャーにも参考になる本です。

あ、ブランド・マネージャーと広告担当者わかれていません?そうでしたね。大変失礼いたしました。

この本、非常に読みやすいスタイルになっていて、その読みやすいスタイルゆえに、コミュニケーション担当者の心がかなり痛みます。

「これからの広告」の教科書 「これからの広告」の教科書

それは、11のケーススタディーが、「Old Styleの広告会議」と「New Styleの広告会議」。「Old Styleの広告戦略」と「New Styleの広告戦略」の対比で解説されていることです。Old Styleは、今までのやり方で、見直すべき事柄で、New Styleが広告・コミュニケーションが変わった今取るべき方法です。が、私の日常の業務に重ねると、Old Styleでやっていることや、思い当たることが多く、心が痛くなるのです。まだ、多くのことをOld Styleでやっているなと…..

そして、ブランド・マネージャーにも参考になる理由は、この本の以下のような記述からもわかります。

有効なUSPを持たない商品が増えている。

これは、Brand Managerの責任では必ずしもありません。それだけ、科学技術が進化して、誰でも新しい技術を扱えるようになったということから来る課題です。マーケティングでは課題ですが、世界全体で考えれば、便利になったということです。

しかし、マーケッターはUSP(Unique Selling Proposition)が希薄な商品をマーケティングしないといけません。そこで、出てくるのがBrandの意思なのでしょう。Brandの意思は、他に真似されないものです。むしろ、真似をした時には、対峙している顧客の信頼を失うかもしれません。

この本の中でも、有名なDOVEの real Beauty Sketchの事例が出てきます。

この事例は、何度もその背景も含めて聞きましたが、USPではなく、Brand Storyであり、名詞のBrandではなく、動詞のBrandingを行っているコミュニケーションだと思います。

この本の中では、このようなBrandの意思を伝えるため考え方や必然について整理されています。

もう一つ、この本の中で私が初めて知った事例も、Brand Manegerなしにはできない、コミュニケーションです。それは、ルーマニアのチョコレート・バーROMの事例です。以下の動画が参考になります。

そう、コミュニケーションのために、パッケージを、ルーマニアの国旗からアメリカの国旗に変えるのです。これは、おそらくBrand Mangerの大きな判断がないとできません。この本では、

個別の表現よりも、「仕掛け全体」について、まず考える。

と、書かれています。しかし、「仕掛け」のためには、時には表現だけではなく、商品そのものも巻き込まないといけないわけです。

この本では、このように多くのケースから、「広告」の現在の考え方が整理されている本です。

そうそう、私が社内の会議でありそうな会話で気に入った記述は、以下です。広告のわかりやすさについて議論になる部分です。

さらに、この「わかりにくいものはダメ」で、「わかりやすいことが良い」とする判断基準をさらに進めて、「消費者は、少しでも頭を使わせたら、逃げていく」から、とにもかくにも「わかりやすくなければダメだ」と主張する広告主の担当者の方も少なくありません。
「池上彰さんを見てみなよ。あのわかりやすさ。池上さんの解説を聞きたくて読みたくて、視聴者が群がっているじゃないか」と、そういうわけです。
(中略)
池上さんの「わかりやすさ」の人気が高いのは、聞く人が「知りたくて聞きに来ている」という状況だからです。知りたいと思っていることがあり、それを「わかりやすく」解説してくれるからこそ、人気があるのです。
しかし、広告と解説は、大きく異なります。

そうなんです。広告と解説は違っていても、今ままでは、広告の商品の開設をしてきてしまっていたので、そこからなかなか抜け出せないのです。そんな共感をしつつ、この本では多くの広告についての整理ができ、自分のロジックも整理できる本でした。

本の詳細:

「これからの広告」の教科書
 2015/6/10
佐藤 達郎 (著)

新国立競技場問題は、「Big Data in Marketing」と本質的には同じかも

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最初に述べるが、私はマーケティングという仕事が好きだし、日本の経済成長のために、日本のマーケティングが進化することは、非常に大切だと思っている。

じゃー、なぜこんなマーケティングを行っている人を敵に回すようなことを書くのかというと、それなりに理由がある。

話は、Tokyo Olympic 2020の新国立競技場の騒動に移そう。

当初の新国立競技場のデザイン 当初の新国立競技場のデザイン

状況は皆さんご存知のように、実際に建設するコストが、当初予算を大幅に超えるので、安倍首相が英断(NHKの言葉では)して、プロジェクトを途中で止めたということである。私に言わせれば、これは上司の「ちゃぶ台返し」で、通常プロジェクト・マネージャーは更迭になるパターンなのだが。

この問題、民間企業のプロジェクトでいうと以下のような問題点が指摘できる。

  • プロジェクト・マネージャーが不明
  • チーム・メンバーの中での専門性(特に、建設・競技場)の欠如
  • プロジェクトの進捗管理がされていない
  • このプロジェクトのレポート先である、上司(首相)との意思疎通が良くない

このような感じで、まだまだ上げられるだろう。プロジェクト・マネージャーは、政治的な問題も多いのでここでは問題にしないする。簡単にきちんと出来たものとして、チーム・メンバーの最適化がある。チーム・メンバーは、純粋に今回のプロジェクトのタスクを書き出した段階で、どのようなスキルの人間が必要か、容易にわかるはずなのである。おそらく、スポーツ競技場の専門家、デザインと設計の関係がわかる専門家、建設会社との交渉に詳しい人などが必要だったのであろう。しかし、後から文部科学省に大きな建物の専門家がいないことが、判明する。

話を、マーケティング領域における、Big Dataのプロジェクトに戻そう。実は、多くの企業のマーケティング領域のBig Dataに関する業務の現在の進み方は、「新国立競技場」となんら変わりがないのである。

  • そもそも、Big Data Prj.にかけている予算が妥当か不明
  • 進行途中で予算が増加する可能性があるが、その予算は確保されていない(通常の情報システムのPrj.では、予備費がある)
  • メンバーに、ITやData Baseの専門家がいない
  • システム保守の契約が、同じ会社の情報システム部門のレートと異なる可能性が高い

など、実は新国立競技場問題と同じところが多いのではないだろうか。

今回の新国立競技場問題を、せっかくなので、私たちの反面教師として考えると、以下のような示唆があるのではないだろうか。

  • メンバーに社内の情報システム部門を入れて、予算設定時に運用コスト、バージョン・アップ費用も入れて、償却を考えた予算設定を行うこと(建てただけでなく、メンテもしやすい)
  • 誰のための、Big Data分析かを明確にし、そもそも、Big Data分析が、その企業のためになっている(会社にも愛され、お客さまにも愛される)ものになっていること
  • 他の企業と比べても、過大な予算投資になっていないこと
  • あまりにも特別なかっこ良い(生ガキが垂れたような)分析ツールを作らないこと

このようなことを、再度考えてみてはどうだろうか。実は、このBlogを書いている最大の理由は新国立競技場の問題が起きたからではない。最近、マーケティング部門中心に多くのツールの契約の話が増えてきたからである。そのこと自身は良い。でも、新国立競技場問題になっていないか、今一度チェックしてみては如何だろうか。

本:インテンション・エコノミーを読んだ。VRM(Vender relationship management)を理解した。

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遅ればせながら、インテンション・エコノミーという本を読破した。

インテンション・エコノミー インテンション・エコノミー

この本では、CRM(Customer Relationship Management)の先の、VRM(Vender relationship management)という新しい考えと、著者(Doc Searls, ドク・サールズ)が行ったプロジェクトについて書かれている。

今までの経済は、「注意(Attention)」が中心であり、「注意」引くために、広告でのAttentionやAwarenessを獲得してきた。これからは、「意思(Intention)」だとこの本では解説している。

確かに、最近では多くの決定権が購入決定者が持っている。つまり、注意を引くこと自身よりも、何を買いたいかを売り手が理解することが重要だ。

この「インテンション・エコノミー」では、Big Dataの分析によりCRMを最適化するこのではなく、全く別なアプローチがあるのではないかと提言している。それが、VRM(Vender relationship management)である。VRM(Vender relationship management)という言葉はB2Bの領域の言葉に感じるかもしれないが、実はB2C,B2Bに関係がない。

冒頭にこのような文章がある。

インテンション・エコノミーの本質は書いては売り手を探すことにあり、売り手が買い手を探す(そして、"囲い込む”)ことにはない。

このように、この本では売り手や買い手の定義もかなり広い。そして、確かに、現在日本のマーケティング領域で議論されている、Big Dataの活用は、今までのビジネスやロジックを変更せずに、精度を向上させるものが多いが、実はビジネスや、ロジックの変更も検討すべきなのであろう。

ここまで、買い手と売り手の発送を自由に変更した記述は、珍しい。だからこそ、今後のマーケティングを考えるためには大いに参考になる。

経済学的な用語でいえば、顧客から有効なシグナルを無視する売り手の企業コストは大きくなる。また、顧客の独立性と権限増加を活用できる売り手企業の機会利益は大きくなる。

もっと平易に書くと「顧客の反応やデータを有効に使えない企業は儲からなくなる。顧客を一人ずつ相手が出来て、顧客の望むことを実現しやすい企業は儲かる」ということだろうか。(かなり、極端に書いてみた)

この言葉が正しいとすると、企業と顧客の関係は、今までの企業と「集合としての消費者」ではなく「個としての消費者」になり、より多様なデータ分析が求められることになるのであろう。

ワクワクする本であり、非常に想像力を掻き立てられる本である一方、マーケティング部門と情報システム部門の融合は待ったなしであることも確信した。

詳細情報:
インテンション・エコノミー 顧客が支配する経済 (Harvard business school press) 単行本(ソフトカバー) – 2013/3/15
ドク・サールズ (著), 栗原 潔 (翻訳)

ユーザーローカルの無料テキスト・マイニング・ツールを使ってみた

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ユーザーローカル、無料のテキストマイニングツール提供開始、自分のツイートもマイニング可能という、ニュースが出ていたので、早速試してみた。テキスト・マイニングは私の好きな分野である。

太宰治著の「走れメロス」をテキストマイニングした結果 太宰治著の「走れメロス」をテキストマイニングした結果

会社で変なエピソードがあるくらいだ。テキスト・マイニングを使って、自分の会社の机にあったUNIXのサーバーに全文検索システムNamazuを導入して、会社に怒られたというエピソードだ。社内のイントラに、wgetという、ロボット回して、Namazu入れて、イントラ内検索エンジン作ったんですが、社内のサーバーのトラフィック増えるとかで、なんとシステム部門におこなれる始末。うーん、インターネットではありえないルールだなと、思ったのを覚えています。その時に、社内の文章の文章解析したんですが、意味なく部署名が多く出てくるんですが、その表記揺れが多いことに驚いたのを覚えています。(実は、このプログラムを使って、しばらく競合のSEOルールを勉強したのだが、本当に一貫性がないことだけは明確になったんですが)

さて、そんな私が好きな文章解析、とうとう人のプログラムが無料で使える時代に。さっそく、私が参加している数学イノベーション委員会の第19回議事録という公的な文章を分析してみることに。まぁ、Open Dataの活用というやつですね。テキストをtxtファイル形式で作成したら、いよいよに行って、分析します。

数学イノベーション委員会(第19回)の議事録の共起ネットワーク

数学イノベーション委員会(第19回)の議事録の共起ネットワーク

当然、数学という言葉が多く出て、さまざまな発言と関連が一番多くなります。

数学イノベーション委員会(第19回)の議事録の ワードクラウド

数学イノベーション委員会(第19回)の議事録の ワードクラウド

この時は、ある先生の発表が主たる内容だったので、その固有名詞が多く出てきますね。

このように、テキストを形態素解析や構造分析を行うと様々なことがわかります。これはテストなんですが、実際には以下のような業務に私は使っているので、少し紹介しますね。

競合のSEO対策を理解しよう

競合や気になるWebサイトをtxt形式にしてダウンロードします。そして、いくつかのページをひとつのtxtファイルにして、このユーザーローカルのテキスト・マイニングのサイトに入れて見ましょう。自分のサイトと単語の出現頻度や種類は一緒ですか?

見慣れない単語はありませんか?Webサイトは公開されている情報なので、このような分析は誰でも気軽にできるわけです。

でも、これ前にも書いたように、あまりルールはないようなので、あまり真剣にやらないようにね。単語のヒントくらいです。

SNSの発言の分析をしてみよう

日本人は、古来から言葉遊びが好きな民族です。「顔用石鹸」→「花王石鹸」みたいな言葉遊びは多いですよね。

そして、そんな遊びはSNSでも残っています、特に、製品名がニックネームになっていたりしますよね。そんな探索のために、すべてのSNSを読んでいいれば良いのですが、時間がないときにはこのようなテキスト・マイニングを使いましょう。

良くSNSでは、ポジ、ネガを見ましょうと、分析の方が説明しますが、その後どうするの?と聞きたくなります。結局、SNSは個人の会話の集積なので、誰かが対話するしかないのです。理解促進や、誤解の解消には。分析では、誤解解消はされません。なので、どんな単語を使っているか、これが一番のヒントなんですよね。

最後に、やはりテキスト・マイニングが無料に誰でも使えるようになったのはすごいですね。ユーザーローカルさん、ありがとう。そして、今後誰か公的な辞書の整備をして頂けないでしょうかね。本当に、日本語は公的な誰でも使える辞書が少なくて、困りますよ。

ad tech Tokyo International Day 2 には、unconferneceにも参加します。

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ad tech Tokyo International 楽しく学んでいるでしょうか?今日は私とって、いよいお本番の”[B-11] Ad-Network: The Future of Display Advertisement”のセッションがあります。その前に、なんと皆さんと意見の交換がしたくて、unconferenceにも参加することにしました。

MIKE HOMMA MIKE HOMMA

私の参加するunconferenceは、公式のWebサイトにも掲載されていませんが、7/16(金)の13:30~14:00に展示会会場でやります。そう今日の午後です。このunconferenc

eは、誰でも参加できます。

unconference unconference

ここで、簡単にunconference(アンカンファレンス)についても説明しましょう。初めて聞く方もいると思うのです。通常のconferenceは、議題やテーマが決まっていて、その議題やテーマに関する人が集まり、一定の成果に向けて、議論を進行します。このunconferenceは、逆に先に集まることを決めて、時間があるときには話したいことをみんなで相談して議論をスタートします。成果よりは、議論の内容を重んじる傾向もあります。

今回のad tech tokyo internationalでは、時間が30分なので、テーマは、当日のKey Noteに関する意見交換にはなると思いますが、皆さんの感想や意見やアイディアを持ち寄って頂ければ、素敵なKey Noteの理解の時間になるのではと思います。

と、私がここに書いているのも、unconferenceは一人では始まらないので、ぜひ皆さんのボランティアを大募集です。英語はそんなに出来なくても、ぜいアイディアや感想のある方は集まって下さい。今日、16日の13:30ですよ!

では、よろしくお願いいたします。