最近、お勧めの絵本!でも、SNSとコンサルティングの解説なんですが。

未来をつくる仕事がここにある コンサルティング会社図鑑
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あっという間に、秋も終わり、冬ですね。なんか今年の秋は、自分の転職もあり、TOEICの試験勉強本は読みましたが、なんか書類書いていた時間の方が、長かったですね。でも、気になる本はあるもので、少し面白い絵本を2冊紹介します。

1冊目は、昨年のイギリス出張の時に、街角の本屋で見つけたもので、「The Facebook Diet: 50 Funny Signs of Facebook addiction and Ways to Unplug with a Digital Detox (Unplug Series)」という、英語の本です。

つまり、Facebook中毒の見分け方と、Facebookを辞めるタイミングの紹介本ですね。この本読んで、多くの経験がある人は要注意です。

例えば、

During the first date you pose the question: “Shall we update our profiles to ‘In a Relationship’ ?”

 

うーん、恐ろしい。そんな人いるのと思いますが、良く考えると私の周りにも交際ステータスをこまめにupdateする人もいるので、なくはない現象ですね。

そして辞めるタイミングについては、

Take up knitting or bird watching, but not the angry ones.

なんて、書いてあります。まぁ、そんな暇つぶしに最高の本ですが、思い当たることが多い人は要注意ですね。

次に紹介する絵本は、私の新しい勤務先の解説の絵本です。「未来をつくる仕事がここにある コンサルティング会社図鑑 (図鑑絵本シリーズ) 」この本は、アビームコンサルティングを題材に、コンサルティングの会社の説明をしています。

きちんと取材をされて書かれた本で、登場人物のイラストは本人に似ています。そして、事例のコーナーには、パートナーの会社も出てきますが、グローバル経営のページには、アジエンスらしきボトルや、アジエンスを製造している会社の工場の方のイラストも実に正確に書かれているよう(今の立場的には断定は出来ないのですが…)です。見覚えのある制服です。

最後に、コンサルティング会社に潜入という部分がありますが、ここにいたってはフロアー割が正確に書かれています。つまり、私の職場のフロアーも書かれていたりします。子供にコンサルティング会社って何かを伝える本ですが、社会人の私たちにとっては、かなり性格に現実を描写している面白い本ですよ。

と、今回は変わった絵本を2つ紹介しました。

さぁ、来週はad tech Tokyo 2015ですね。準備しないと。

今だから、「ある広告人の告白」を、マーケッターのあなたに薦めたい。

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あなたは、「ある広告人の告白」という本を読んだことがあるだろうか?読んだことのない人は、私の以下の文章を読んで、読むかどうか決めて欲しい。

ここのある広告人とは誰であろうか。それは、デイヴィッド・オグルヴィである。

つまり、オグルヴィ・アンド・メイザーの創始者である。この巨大広告代理店を38歳で創った、いわば広告界の巨人である。「ある広告人」ではないではないか。いやでも話は、オグルヴィ・アンド・メイザーの始まりの頃のエピソードも多く、確かに広告代理店の創始者というよりは、一広告人からの視点である。

では、広告主のマーケッターが読まないといけない理由はどうしてかというと、「真のクリエィティブ・エージェンシーのDNAの理解」と「社会人のブランディング必要性」の2つの理由から、私はこの本を薦めたい。

「真のクリエィティブ・エージェンシーのDNAの理解」とは、何か。デイヴィッド・オグルヴィは、ブランドという言葉を確立させ、

We Sell, or else

という言葉を残した。つまり、実はクリエィティブ・エジェンシーとしては、売り上げに対して責任があることを明言していたのである。次のVideoを見ても、その意思は理解できるだろう。

ある広告主(広告人ではなく)は、クリエィティブ・エジェンシーのことを、広告作品を創るパートナーだと誤解しているかもしれない。時に、オリエンで現在の事業概況も、今後の目標も説明せずに、製品・サービスの強み、伝えたいことだけをオリエンすることがあるのは、そのような誤解からではないだろうか。

この本を読むと、事業の成功のために、デイヴィッド・オグルヴィに多くの広告主が仕事を頼んだことがわかる。つまり、広告作品を頼んでいるわけでもないし、デイヴィッド・オグルヴィも事業支援としてクリエィティブを行っている。もし、代理店との付き合い方に悩んでいたり、上手くいっていないのであれば、この本を読むと、今の時代でもヒントがあるのではないだろうか?

2つめの「社会人のブランディング必要性」とは。この本では、実はデイヴィッド・オグルヴィが仕事を断るエピソードも出てくる。さらに、「デイヴィッド・オグルヴィ」で画像検索すると似たトーンの写真を多く見つけることになるだろう。「ブランド」という言葉を作ったデイヴィッド・オグルヴィは、自分自身のブランドも確立したのだろう。これは、社会人として、本当に良い仕事に就きたいと思ったら、私たち自身も努力する必要があるひとつのテーマからも知れない。

さらに別な視点でもこのBrandingは重要だと思っている。私も、マーケティングや、ブランドの講座で話すのは、

他人のブランドのマーケティングやBrandingを考える前に、自分のマーケティングやBrandingを行ってみては?自分でもできないのに、他人のプロダクト、サービスをマーケティング、Brandingするのは難しいのでは?

と話したりする。デイヴィッド・オグルヴィは、自分のBrandingを行った。自分のBrandを確立していない、マーケッターはこの本を読んで、何か刺激を受けてほしい。

そして、なぜ今か?実は、広告=コミュニケーションの本質は、Digitalが強くなった今でも変わらない。そして、技術よりもコミュニケーションが重要なはずだ。技術はToolだからである。

そして、ここまでで、少しでもこの話に興味があり、まだこの本を読んでいない方には、再度この本を薦めたい。

本の詳細:
ある広告人の告白
デイヴィッド・オグルヴィ (著), 山内 あゆ子 (翻訳)

ノーベル物理学賞の小林誠先生に、物理に入るきっかけの本を伺った

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GoogleのScience Jamという、企画にお手伝いする関係から、なんとノーベル物理学書を2008年に受賞された小林誠先生のお話を、高エネルギー加速器研究機構で、伺えました。

小林 誠先生 小林 誠先生

このイベントは高校生が対象で、その講演の後に、高校生の「物理を行うきっかけは」との質問の中で、先生は以下の本を紹介されたのでした。

「物理学はいかに創られたか」 「物理学はいかに創られたか」

それは、「物理学はいかに創られたか」という、本である。この本の著者の一人は誰でも知っているアインシュタイン博士であり、したがってこの本も50年以上も前に書かれた本である。

このような入門書は、今回の小林先生の講義同様に難しさが伴う。それは、なるべく専門用語を使わず、数式も使わず説明しないといけない点である。私は、この本を読んだことがないので、これから早速、読んでみようと思う。

物理と数学は、非常に関係の深い学問であり、数学者として。そして、本当の専門家は自分の領域を簡単に解説できないといけないと私自信も常に思っているからである。

正確には、この本は、上下2冊にわかれている。内容は、きっと知的好奇心をくすぐる内容だろう。自分ためにも、また自分のお子様が高校生程度で、科学が好きなであれば、薦めてみるのはいかがだろうか。

本の詳細:

物理学はいかに創られたか(上) (岩波新書)
アインシュタイン (著), インフェルト (著), 石原 純 (翻訳)

物理学はいかに創られたか(下) (岩波新書)
アインシュタイン (著), インフェルト (著), 石原 純 (翻訳)

本:「ザ・プラットフォーム:IT企業はなぜ世界を変えるのか?」。尾原さんの、グーグル、アップル、フェイスブックの解説がキレキレ

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この本の著者の尾原 和啓さんと初めて会ったのは、まだフィーチャフォンが会ったころ。つまり、2009年だっただろうか。ちょうどその頃は、iモードの話などを教えていただいたのですが、その時から、この人はキレキレだと思っていました。

そして、その尾原さんが「ザ・プラットフォーム:IT企業はなぜ世界を変えるのか?」という本を出版されたので、楽しく読むことにしました。

まず、この本では「プラットフォーム」というインターネットのサービスの概念の定義を行います。たとえば、グーグルの検索サービスは、実は誰からもアクセスされなくなると、いくらその検索サービスの質が良くても、価値がなくなります。これは、今までの「モノ」の価値とは大きくことなります。尾原さんは、この「プラットフォーム」の説明を丁寧に行います。

ザ・プラットフォーム―IT企業はなぜ世界を変えるのか? ザ・プラットフォーム―IT企業はなぜ世界を変えるのか?

そして、私が一番楽しく読み進んだのは第2章のプラットフォームの「共有価値観」--グーグル、アップル、フェイスブックを根本から読み解く です。グーグルの価値観とアップルの価値観は、大きく異なる説明の部分は、なんとなく感じていたことを、明確な言葉で記述しています。非常に、頭がすっきりします。キレキレです。

また第5章には、日本の企業「リークルート、iモード(NTT DoCoMo)、楽天」の哲学や、基本的な考え方が整理されています。ここは本人の経験も含まれています。

このように、この本はタイトルの「プラットフォーム」という無機質な言葉とは反対に、企業や、人と人の関係などが、最新事例とともに多く語られており、非常に刺激的な内容になっています。これから、企業に入る人や、企業を起こそうと思っている人は、大変参考になるのではないでしょうか。

本の詳細:

ザ・プラットフォーム―IT企業はなぜ世界を変えるのか?
(NHK出版新書 463) 新書 – 2015/6/9
尾原 和啓 (著)

本:「これからの広告」の教科書 を読んだ。広告担当者だけでなく、Brand Managerにも多くのヒントが。

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佐藤達郎 先生佐藤達郎先生の「これからの広告」の教科書を、さっそく読まさせていただきました。この本、「広告」と書いてあるので、広告の担当者がメインに思われるかもしれませんが、内容はコミュニケーション設計の話が中心で、ブランド・マネージャーにも参考になる本です。

あ、ブランド・マネージャーと広告担当者わかれていません?そうでしたね。大変失礼いたしました。

この本、非常に読みやすいスタイルになっていて、その読みやすいスタイルゆえに、コミュニケーション担当者の心がかなり痛みます。

「これからの広告」の教科書 「これからの広告」の教科書

それは、11のケーススタディーが、「Old Styleの広告会議」と「New Styleの広告会議」。「Old Styleの広告戦略」と「New Styleの広告戦略」の対比で解説されていることです。Old Styleは、今までのやり方で、見直すべき事柄で、New Styleが広告・コミュニケーションが変わった今取るべき方法です。が、私の日常の業務に重ねると、Old Styleでやっていることや、思い当たることが多く、心が痛くなるのです。まだ、多くのことをOld Styleでやっているなと…..

そして、ブランド・マネージャーにも参考になる理由は、この本の以下のような記述からもわかります。

有効なUSPを持たない商品が増えている。

これは、Brand Managerの責任では必ずしもありません。それだけ、科学技術が進化して、誰でも新しい技術を扱えるようになったということから来る課題です。マーケティングでは課題ですが、世界全体で考えれば、便利になったということです。

しかし、マーケッターはUSP(Unique Selling Proposition)が希薄な商品をマーケティングしないといけません。そこで、出てくるのがBrandの意思なのでしょう。Brandの意思は、他に真似されないものです。むしろ、真似をした時には、対峙している顧客の信頼を失うかもしれません。

この本の中でも、有名なDOVEの real Beauty Sketchの事例が出てきます。

この事例は、何度もその背景も含めて聞きましたが、USPではなく、Brand Storyであり、名詞のBrandではなく、動詞のBrandingを行っているコミュニケーションだと思います。

この本の中では、このようなBrandの意思を伝えるため考え方や必然について整理されています。

もう一つ、この本の中で私が初めて知った事例も、Brand Manegerなしにはできない、コミュニケーションです。それは、ルーマニアのチョコレート・バーROMの事例です。以下の動画が参考になります。

そう、コミュニケーションのために、パッケージを、ルーマニアの国旗からアメリカの国旗に変えるのです。これは、おそらくBrand Mangerの大きな判断がないとできません。この本では、

個別の表現よりも、「仕掛け全体」について、まず考える。

と、書かれています。しかし、「仕掛け」のためには、時には表現だけではなく、商品そのものも巻き込まないといけないわけです。

この本では、このように多くのケースから、「広告」の現在の考え方が整理されている本です。

そうそう、私が社内の会議でありそうな会話で気に入った記述は、以下です。広告のわかりやすさについて議論になる部分です。

さらに、この「わかりにくいものはダメ」で、「わかりやすいことが良い」とする判断基準をさらに進めて、「消費者は、少しでも頭を使わせたら、逃げていく」から、とにもかくにも「わかりやすくなければダメだ」と主張する広告主の担当者の方も少なくありません。
「池上彰さんを見てみなよ。あのわかりやすさ。池上さんの解説を聞きたくて読みたくて、視聴者が群がっているじゃないか」と、そういうわけです。
(中略)
池上さんの「わかりやすさ」の人気が高いのは、聞く人が「知りたくて聞きに来ている」という状況だからです。知りたいと思っていることがあり、それを「わかりやすく」解説してくれるからこそ、人気があるのです。
しかし、広告と解説は、大きく異なります。

そうなんです。広告と解説は違っていても、今ままでは、広告の商品の開設をしてきてしまっていたので、そこからなかなか抜け出せないのです。そんな共感をしつつ、この本では多くの広告についての整理ができ、自分のロジックも整理できる本でした。

本の詳細:

「これからの広告」の教科書
 2015/6/10
佐藤 達郎 (著)

本:インテンション・エコノミーを読んだ。VRM(Vender relationship management)を理解した。

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遅ればせながら、インテンション・エコノミーという本を読破した。

インテンション・エコノミー インテンション・エコノミー

この本では、CRM(Customer Relationship Management)の先の、VRM(Vender relationship management)という新しい考えと、著者(Doc Searls, ドク・サールズ)が行ったプロジェクトについて書かれている。

今までの経済は、「注意(Attention)」が中心であり、「注意」引くために、広告でのAttentionやAwarenessを獲得してきた。これからは、「意思(Intention)」だとこの本では解説している。

確かに、最近では多くの決定権が購入決定者が持っている。つまり、注意を引くこと自身よりも、何を買いたいかを売り手が理解することが重要だ。

この「インテンション・エコノミー」では、Big Dataの分析によりCRMを最適化するこのではなく、全く別なアプローチがあるのではないかと提言している。それが、VRM(Vender relationship management)である。VRM(Vender relationship management)という言葉はB2Bの領域の言葉に感じるかもしれないが、実はB2C,B2Bに関係がない。

冒頭にこのような文章がある。

インテンション・エコノミーの本質は書いては売り手を探すことにあり、売り手が買い手を探す(そして、"囲い込む”)ことにはない。

このように、この本では売り手や買い手の定義もかなり広い。そして、確かに、現在日本のマーケティング領域で議論されている、Big Dataの活用は、今までのビジネスやロジックを変更せずに、精度を向上させるものが多いが、実はビジネスや、ロジックの変更も検討すべきなのであろう。

ここまで、買い手と売り手の発送を自由に変更した記述は、珍しい。だからこそ、今後のマーケティングを考えるためには大いに参考になる。

経済学的な用語でいえば、顧客から有効なシグナルを無視する売り手の企業コストは大きくなる。また、顧客の独立性と権限増加を活用できる売り手企業の機会利益は大きくなる。

もっと平易に書くと「顧客の反応やデータを有効に使えない企業は儲からなくなる。顧客を一人ずつ相手が出来て、顧客の望むことを実現しやすい企業は儲かる」ということだろうか。(かなり、極端に書いてみた)

この言葉が正しいとすると、企業と顧客の関係は、今までの企業と「集合としての消費者」ではなく「個としての消費者」になり、より多様なデータ分析が求められることになるのであろう。

ワクワクする本であり、非常に想像力を掻き立てられる本である一方、マーケティング部門と情報システム部門の融合は待ったなしであることも確信した。

詳細情報:
インテンション・エコノミー 顧客が支配する経済 (Harvard business school press) 単行本(ソフトカバー) – 2013/3/15
ドク・サールズ (著), 栗原 潔 (翻訳)