3500GRPって、宣伝部で言っている本当の値は?

標準

なんか、今日公開した今さら聞けない、テレビ視聴率について、じっくり話を聞いた。そして、それをテレビでOn Airします。の記事への反応が多く、驚いています。
そして、大変驚いているのはGRPが、誤差つきだということをあまり認識ししてないということですね。ここは、東京大学の数学の先生としては、きちんと教育しなくてはということで、少し解説をしますね。

数学
まず、Gross Rating Point(GRP)のお話をしましょう。GRPというのは、ある期間に露出するコマーシャルなどの積算視聴率になります。

例えば、10GRPというのは、資料率3%のon airと7%のon airを行なうと、10GRPになります。そして、テレビ視聴率は、ビデオリサーチさまの関東の(個人)視聴率調査では、600サンプルでの統計データなので、誤差が下記のように判っています。

世帯視聴率 標本数600 標本数200
5%・95% ±1.8% ±3.1%
10%・90% 2.4 4.2
20%・80% 3.3 5.7
30%・70% 3.7 6.5
40%・60% 4.0 6.9
50% 4.1 7.1

こでは、視聴率10.0%と表示されているデータの真の値は、7.6%~12.4%ですよということです。

(出展:ビデオリサーチ様のサイトから)

では、3500GRPを獲得する以下の2ケースを考えましょう。ここでは、単純に、

  • 視聴率10%の広告枠を350回購入
  • 視聴率5%の広告枠を700回購入

の2種類の方法を考えましょう。

まずは、視聴率10%の方から、考えますね。この場合の数値の最小値は、7.6%、最大値は12.4%ですね。それぞれに、3500をかけると、最小値は2660GRPで、最大値は4340GRPとなります。かなりの幅があることがわかります。

では、次に視聴率5%の場合について考えましょう。この場合の最小値は上記の表から5-1.8=3.2%と、最大値は5+1.8=6.8%となります。そして、この広告枠を700回購入するので、それぞれに700をかけると、2240GRPと4760GRPとなります。

つまり、ここでお伝えしたかったのは、同じ3500GRPと、宣伝部が言っても、実際のアクチュアルのGRPは、買っている番組の視聴率の状況によって、誤差範囲が変わるということです。ここまで、理解してテレビの広告を活用していますよね。皆さん!!

明日からは、GRPの話がでたら、きちんとその誤差範囲も聞きましょう。

ちなみに、誤差を少なくするには、サンプルを増やせば良いのですが、そのために広告主の方は、視聴率のデータ購入金額を、2~3倍の費用を払いますか?その話も、今さら聞けない、テレビ視聴率について、じっくり話を聞いた。そして、それをテレビでOn Airしますのテレビ番組で話していますので、ぜひご覧ください。

 

3500GRPって、宣伝部で言っている本当の値は?」への1件のフィードバック

  1. 宗 邦弘

    広告代理店のメディアプランナーと広告主の経験を持つ者です(既に引退しています)。
    ビデオリサーチ社は視聴率だけでなく広告出稿統計もまとめています。広告代理店や広告主は実際に獲得した銘柄別GRPを計画値と比べることができます。私の経験では計画値を上回ることは一年のうち2~3ヶ月で(それも数%のことが多い)ほとんどの月は未達に終わります。ひどいときには実測GPRが計画のー35%というときもあります。
    この狂いには二つの理由があると思います。ひとつは季節要因です。TVスポットはオンエアの2ヶ月前くらいに発注します。たとえば4月のスポットは2月にオーダーしますが、その時に使われる視聴率データは1月または12月のものです。冬場はセッツ・イン・ユースが高いので春になると同じ時間帯でも冬場ほどの視聴率は獲得できないことが多いのです。
    ふたつめは我々が「バイヤー努力」と呼んでいた要素です。スポット購入時に用いるビデオリサーチ社の視聴率データは4週平均値を用いることがほとんどです。特番や裏番組の影響を少なくするためです。バイヤーはGRPコスト(1GRPを購入するのに必要な金額)を下げるため同じ料金帯やステーション・ブレイクのなかで最も前4週視聴率が高い時間帯から購入します。こうして作成時にはコスト効率のよさそうなスポット案ができますが、過去4週平均で視聴率が高かったということはそれ以上の視聴率になる確率は低く、逆に低くなる確率が高くなることがほとんどです。
    この二つの要素で統計誤差上は上に行く確率は下に行くのと同じのはずの実測GRPはたいてい下に振れるのです。40年位前にこれに気付いた外資系の広告主が保障をしろと代理店と局にクレームをつけたことがあります。当時はTVスポット購入の商習慣だからと保障には応じなかったのですが、昨今は実測GRP保障という条件付でスポットの購入コンペが行われたりしています。わたしも何度か経験しましたが下回った場合は代理店にとっては持ち出しになることも多く、それでなくてもネットに広告費を奪われているTV媒体にとっては大変な時代になりました。

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