ここで私は皆さんに告白しないといけないことがあります。私は、実は「デザイナー」だった時があります。もう死語の「マルチメディア」という言葉が華やかだった、1997年、私は本当に「デザイナー」という肩書きでした。CD-ROMのコンテンツの企画や、Mpegの映像の収録、Jpeg画像なの加工などをその当時は行っていました。
しかし、私が「デザイナー」というと、皆さんは「エッ」という言葉が出るのはごく普通なことではないでしょうか。これは、デザインの狭義定義は、「美術」関係のWorkだからである。そして、私に美術のセンスがないことも明確だ。しかし、私は今でも自分をデザイナーだと思っている。
ところで、皆さんはオーランドの「ウォルト・ディズニーワールド」を訪問したことはあるだろうか?私は、2013年12月に訪問した。いや、遊びに行った。この「ウォルト・ディズニーワールド」では、東京のディズニー・リゾートと異なり、紙のチケットはもうない。チケットも、クレジットカードも、ホテルの鍵も、Fast PASSも、すべて下のMagic Bandである。
Magic Bandと、自分の携帯電話を使って、アトラクションやレストランを予約して快適に過ごせる。もちろん、この広大な「ウォルト・ディズニーワールド」では、すべてWiFi環境が整備されている。しかも、ステーション名がすべて同じである。良く、ビジネス・ホテルで、階ごとにことなるWiFiで、設定しなおさないといけないところがあるが、ここではそんなことはない。バスの中でも、ホテルでも、パークでも一度WiFiに設定をすれば、常にWiFiが使える。このストレス・ふりーな環境、そして手ぶらで遊べることは、本当にパーク時間を快適にさせた。だって、本当に財布は持たないで、済むのである(その代わり5日間に、かなりの金額のお金を使ったが。だって、ステーキの決済から、シルクドソレイユの1番前の座席のチケットもこのMagic Bandで決済で済むのだ。)
さて、この改良大きな背景がある。 1955年7月17日最初のディズニーランドがLos AngelesにOpenしてから、50年がたった。つまり、このビジネスに関してのさまざまな権利が、解放されはじめる。極端に言うと、誰でもディズニーの・パーク事業に近いことが行える。そこで、あらたな、誰も考え付かないパーク運営を求めないといけなかった。そこで、[frog]というデザイン事務所がパークの改革の仕事を受ける。しかし、行ったことはこのようなITツールの導入、いや新しい顧客の経験のデザインであった。
この[frog]の仕事が本当に多岐にわたることをWebで確認して欲しい。これは、皆さんの思っていた昔の定義の「デザイン事務所」ではないはずである。
このように、近年「デザイン」の活動範囲が広くなってきた。「ブランド・デザイン」や「ビジネス・デザイン」など本当に広くなってきた。しかし、日本の企業の方たちはこの潮流をあまり知らないのではないだろうか?
実は、このような「ビジネス・デザイン」に関するワークショップも増えてきた。確かに、今月もデンマークのビジネス・デザインスクール「KAOSPILOT」のワークショップが、11/16と11/17にあるようである。ぜひ、ビジネス・デザインとはどんなものなのか体験してみては如何だろうか。
今、ビジネスは「モノ」から「サービス」「体験」などに大きくシフトし始めている。だからこそ、新たな「デザイン」の領域が出てきたのであろう。私もマルチメディア・デザイナーから、ビジネス・デザイナーになろうと思う。