マーケティングのデータ分析の次は、モデル作り、そしてコンピューターへの移植(自動化)だ!

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データ分析と数学を基にしたマーケティングの実践」という、2015年9月1日のセミナーに登壇します。このセミナー「日経ビッグデーター」編集長の杉本さんから、突然連絡があり、決まったセミナーである。

実は、今日の夕方このセミナーの打ち合わせを行うのであるが、なぜ、「マーケティング」「データ分析」「数学」が並ぶのかを少し説明したい。

マーケティングの領域で、Big Dataの話が出てから数年が経過しました。2011年に、鈴木 良介さんの「ビッグデータビジネスの時代 堅実にイノベーションを生み出すポスト・クラウドの戦略」の本が出版され、早速購入して、マーケティングにBig Dataの波が来そうなことを感じました。そして、Web広告研究会でも、Big Dataに関する研究会が発足して、すぐにトーマス・H・ダベンポートさんらが書いた「分析力を武器とする企業」とそれらをまとめた、「分析力を駆使する企業 発展の五段階」を、皆で読んだものです。

この本の中の発展の5段階とは、

  1. 分析力に劣る。データ、スキル、経営陣の関与など分析の必須条件が一つ以上欠けている
  2. 限定的。統一が取れていない、戦略ターゲットが絞り込まれていない
  3. 組織的な強化に取り組む。プロジェクトは発足するがDELTAのいずれかの要素で躓く
  4. 分析力を備えている。それなりの成果をあげるが、競争優位には至っていない
  5. 分析力を武器にする企業になっている

である。現在の多くの企業では、「3」の状態ではないだろうか。ちなみに、ここのDELTAとは、

  • D: データ
  • E: エンタープライズ
  • L: リーダーシップ
  • T: ターゲット
  • A: アナリスト

である。ところで、データ分析の結果を企業の競争優位な状態や、武器にするにはどうしたらよいだろうか。それは、データ分析から、普遍的な何かの理解が必要である。たとえば、「支配因子」「反応度合」などである。それらを理解するのに、「数学的な記述」「関数の理解」が重要だと私は考えており、「マーケティング」「データ文政」「数学」が並ぶと考えている。

「もっと産業界で数学使おうよ。文部科学省 数学イノベーション委員会に参加して」の記事でも書いたように、現在の科学・産業の発展に数学は少なからず貢献してきましたし、今後も貢献するでしょう。それは、数学という学問は、「科学全体の基盤言語」の形式を保有しているからです。データ分析で見えてきたことを、数式で記述する。そうすると、それが未来に続くのが、今回だけことなのか、そんなことが見えてくるのです。

データ分析と数学を基にしたマーケティングの実践」のセミナーの中では、実際に私が東大大学院の数学の授業の中で取り組んだマーケティングの事象のモデル作りの話を中心に、数理モデルを作るとなぜビジネスにも良いのかをお話しさせていただきたいと思っています。

そして、参加される皆さんには、マーケティング部門に「統計」に詳しい人に加え、「数学」に詳しい人を採用することが、大きなメリットになることを感じていただければと思います。

そして、実は数学にマーケティングがなれば、その先は、コンピューターのプログラムとして、マーケティングの業務の一部が自動化されるのです。そんな、将来の話もぜひ。

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