2014年が終わる。今年はどうだったのか? マーケティング、科学

標準

2014年が、もうすぐ終わろうとしている。今年は、充実した年だったのかと考えるが、まずは自分の充実の指標を今年も設定できていなかったことに、また反省するのである。私の、日々の生活のKPIがなっていないのである。

でも、少し今年を振り返ってみたい。今年、仕事というかマーケティング領域では、自分の仕事が大きくEC/Direct販売の領域に変わった。このこと自身は、自分の希望でもあり、それが年の当初に達成できたことは満足していたのである。しかし、やり始めると大変である。大企業というか、歴史の長い企業にとって、ECというのは新規販売チャネルの拡張としか捉えられていない。実際には、全く別なものであり、今までの既存流通を使ったマーケティングとは似て非なるものなのにである。

Amazon Prime Airは、今までのお店ありきの発想でも、お客様が商品を運ぶという発想でも、配送はトラックでしょうという発想でもない。これからも、ECの領域には、新しい技術を使ったサービスが出てくるだろうし、その上で新しいマーケティング・サービスを考えないといけないのである。つまり、既存流通の拡張以上のことを考えないといけない。

来年の私のチャレンジは、このような新しいマーケティングを自分でも考え、考えるメンバーを増やすことにある。

マーケティングライブ

マーケティングライブ

一方、マーケティングという軸では、毎月マーケティングの領域で活躍している方に、お話を伺う活動をしている。マーケティングライブという、放送番組を持つことで、1時間ガチで対談できることは、本当に私にとって学びが多い。何しろありがたいことは、出ていただく方にも1時間、本当に自身の考えをお話し頂いていることである。

ところで最近、自分のバックグランドである、科学の領域にも、もう一度自分の論理構成能力の整理のために、戻っている。東京大学大学院数理科学研究科に、客員教授として授業にも伺い、また研究集会にも多く参加している。科学、特に数学は、自由な議論をする部屋である。上下関係などない。あるのは、論理構成力、過去の証明などである。ここでの、議論はマーケティングの中での議論と大きく異なる。マーケティングでは経験則が、いまだ重要視されるが、数学の議論では、確からしさが重要視される。

今年経験した、数学でのエピソードを少し披露したい。議論に参加していた数学者から、「他の事例も紹介してほしい」と、他のデータの要求がとある研究でだされた。すると企業の研究者から「他のデータを見せると、そのデータにモデルを無理にフィッティングするので、見せたくない」と答えがあった。

これは、科学として成り立っていない。科学というのは、「真実」を見つける学問であり、その場で一番近い「答え」を探す学問ではないのである。しかし、企業の研究家は「答え」を、研究者が見つけるのではないかと思ってしまったのである。

科学は、「真実」を探求する学問である。「答え」がないこと場合もありえます。小学校、中学校の算数・数学の授業では、計算が授業の中心で、答えを早く見つける子供が、良い成績をとります。しかし、本来の数学は、論理性を学ぶ学問で、それはすべての科学の礎となるものなのです。

さて、今後マーケティングも科学になるでしょう。その時に、「答え」いや、「最善の方法」を探すのではなく、「背景」「真実」を探求でできる、マーケティングの研究者を作れるか。これが、ひょっとしたら私のライフ・ワークになるのかもしれません。

そして、来年こそは、私自身の「充実」を測定できる指標を、KPIとして、来年こそは、客観的にも振り返られる1年にできたらと考えています。

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