まだInternetの活用などと言っている場合ではない。科学技術の進化そのものを理解しないと、ビジネスできない。

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2014年10月8日から10日に、虎ノ門ヒルズで、Innovation City Forumというカンファレンスがあり、私のラッキーなことに参加することができた。

その中で、10月9日の、伊藤譲一さんの講演が非常に刺激的だったので、少し遅くなったがレポートしよう。講演の内容は、すでにサイトにて公開されているので、興味のある人は、以下をご覧いただきたい。

まずは、Internet登場前と、登場後の認識を再確認である。Before InternetとAfter Internet。そして、現在はAfter Internet=AIの時代であり、Internetを利用しないことは考えられないことを指摘している。

BIの時代に、何か新しいサービスをしようとしてきたときには、自分でハードもソフトも用意するために、大きな導入費用が必要でした。

しかし、現在のAIの時代では、ハードもソフトもネットを使って、安く効率よく調達できるようになりました。そして、ムーアの法則に合わせて、コンピューターの費用はどんどん安くなっています。

以前のビジネスでの優位性は、資金調達でした。しかし、資金調達の意味が薄くなってきた今、ますますアイディアが重要です。

そして、私がおどいた事例の一つは、サムスンの「Techwin Pick and Place Machine」です。これは、電子基板の自動工作機です。これが、あれば、好きな回路を、自分の部屋で大量に作れるわけです。もう、以下のVideoを見ると笑うしかないです。

これが、1億以下で買えるわけです。つまり、まぁ、クラウド・ファンディングして少しお金を集めたら、自宅の部屋が電子基板制作工場に早変わりです。そう、このようにモジュール化されている電子事業は、どんどん誰でも制作できる環境に移行しているのでしょう。むしろ、「何を作るか」が重要です。そして、大量生産という言葉にも意味はなくなりつつあるのです。

次に驚いた事例は、「遺伝子研究」のイノベーションです。今までは、DNAの分析などにコンピューターを使った事例は知られていましたが、Desktop 遺伝子工作ができるようになってしまったそうです。「DIY BIO」という団体が出来ていますし、日本でもバイオハックというサイトが立ち上がっています。なんと、オライリーからは、「Illustrated Guide to Home Biology Experiments: All Lab, No Lecture」という本も出版されています。

このような、生物・遺伝子工学の進化は、私たちの周りにある、素材の開発やヘルスケアーの進化に大きな変化をもたらすはずです。

この変化は、まさにコンピューター発生時のシリンコンバレーでのガレッジの工房を思い出させます。まさに、ガレッジの研究が、コンピューターから、生物・遺伝子の領域に移行し始めたのでしょう。

このように、今回のInnovation City Forumでは、科学技術の進化が、これから私たちの生活やビジネスを大きく変化させるのだと、実感しました。

これからは、科学技術の進化の伝播と開発は、Internetを使い情報の交換と協働作業が大幅に改善されるために、今まで以上に速く進むでしょう。ビジネスを企画する人は、まさにこの流れに遅れてはいけないのでしょう。いまだに、Internetがわからないと言っているのは、明らかに1世代遅れていることを認識しないといけないのでしょう。

Innovationについて、少しでも理解したい人は、StartUpコミュニティーに飛び込んで見るのも良いのではないでしょうか?12月にも、Innovation Weekendというイベントがあり、私も参加します。

実は、このフォーラムの参加後、これにInspireされ、もう一度Maker: マインドを取り戻すために、Raspberry 工作などしているわけです。現在、我が家にはRaspberryが2台。1台は工作用。一台は、XBMCマシーンとして、テレビにつなぎ、様々なコンテンツをテレビで見る、いわゆるお手製のAppleTV見たくなっています。

まだInternetの活用などと言っている場合ではない。科学技術の進化そのものを理解しないと、ビジネスできない。」への2件のフィードバック

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